『……おかえり、剣丞』

近隣の大勢力に翻弄される弱小大名織田家の棟梁だった久遠。
織田家の存亡を懸けた桶狭間の戦いの最中に現れた天人新田剣丞。
ふたりの出会いがこの国の運命を大きく揺り動かしていく――

この新シリーズでも、連合のリーダーとして剣丞の正室として、
辛さも苦しさも真っ正面から受け止め、傷つきながらもまっすぐに天下布武の道を行く。
それでも剣丞の前では一人の女の子として弱さを垣間見せることも。

本作での久遠は奥羽へ向かう剣丞を見送ることになる。
さてその心中や如何に。

『久遠と剣丞の帰ってくる場所を守るのが、私の務めだもの。
安心してお役目を果たしていらっしゃい』

久遠の妻であり、剣丞の妻でもある。
だが蝮の娘、結菜は待つだけの女ではない。
蕩し御免状によって次々と増える剣丞の嫁、所謂「奥」の管理を取り仕切っており、
実は剣丞も久遠も頭の上がらない存在。
付いた二つ名は鬼嫁……否「鬼蝶」。

しっかり者の姉さん女房の彼女だが、素直になれない難儀なツンデレでもある。
本当は甘えたい彼女の気持ちにも気づいてあげなければ。

『えへへ。剣丞さまがウチにいらっしゃるなんて、
村のみんなもびっくりしますよ！』

剣丞隊隊員Ｎｏ．００１。
刀を振るっての戦働きは得意ではないものの、
機転が利いて計算に強く、兵站のスペシャリストとして活躍する。
また人懐っこく明るい性格も彼女を隊になくてはならない存在にしている。
今シリーズでは自ら推挙した妹のちい子と共に姉妹で剣丞隊で働くことになる。

最近の心配事は手柄により久遠から拝領した名刀光忠の取り扱いについて。

『わ……私、木下ちい子秀長と申します。
お気軽に、ちい子とお呼び捨てくだしゃい！！』

ひよ子の妹で、転子とも幼馴染。共に幼少期を過ごした仲。
ひよ子に推挙され、剣丞隊で働くことになる。
温厚な性格で調整役がうまく、忙しいひよ子を後ろから支える。

剣丞隊では梅と並ぶ豊満ボディで身体では姉妹で対照的……。
ひよ子から聞かされていたため剣丞に憧れを抱いており、初対面から好感度は高い。

『本物の百鬼夜行を下した新田剣丞殿が、何をおっしゃいますやら』

剣丞隊筆頭軍師。
隊の頭脳として政戦両略を司り、参謀として常に剣丞の傍に侍っている。
人呼んで『今孔明』……ただし本人は呼ばれるのを嫌がっているが。
パラメータは知性に全振りであり、鮮やかな智謀とは裏腹に目も当てられぬ運動音痴・非力。

冷静沈着で思慮深いが剣丞のやんちゃっぷりには翻弄されることも多い。
「奥」管理剣丞隊支部でお小言担当。