「ふふふっ、情けない声を出すものだ。
こちらも昂ぶってくるではないか……！」

第十二代毛利家当主。
一代で山陽山陰を征服した中国地方の覇者。
未来を見通すような智略は、詩乃と雫のふたりがかりですら圧倒されるほど。
娘の欅に家督を譲っているが、松乃の圧倒的なカリスマから事実上の二頭体制が続いている。
欅達には厳格な母親だが、孫娘の樅にはベタ甘でデレデレである。

久遠を滅びをもたらす者と忌み嫌い、
強い敵意を抱いて巨大な壁として連合の前に立ち塞がる。

「強い毛利は、母様と樅と……
二人がいれば、大丈夫ですから」

松乃の長女。 毛利家の現当主だが、いまだ実権は松乃にあり、ほぼ二頭体制となっている。
文武にバランスが取れ、真面目で人柄もよく、配下の信望も厚い。
にもかかわらず、偉大な母を尊敬するあまり、自分に自信を持てないままでいる。
養子である樅にも弱気を責められることが多く、母と娘からの板挟みに苦しんでいる。

乱世には優しすぎる少女。
剣丞との交流を経て、真の毛利の後継者となることは出来るのか。

「ほう。うちの蹴りを受け止めるたぁ、
ちったあ骨のあるのもおるじゃねーの」

松乃の次女。欅の妹で瓜二つの容姿をしている。
政略により吉川家の家督を継いでいる。
山陰地方を任されている毛利家屈指の猛将。
『鬼吉川』との異名を持ち、妹の榧（小早川隆景）と共に「毛利両川」として毛利本家を支えている。
全パラメータを戦場向けに振った豪快な脳筋。

水上戦の有利はあれど、あの綾那や粉雪を退けるほどの武勇を誇る。

「もちろんです。
我が毛利水軍の働き、どうかご照覧下さいませ」

松乃の三女。やはり姉の欅や椹と瓜二つ。
椹と同じく政略により小早川家の当主を務めている。
機動力と攻撃力を兼ね備えた最強の毛利水軍を指揮する。
聡明で冷静沈着、松乃の指示を的確に実行し、敵軍を圧倒する。

優等生タイプの榧に、姉の欅はコンプレックスを抱いている。
榧本人は素直に姉を尊敬しているらしいのだが……。

「お願いを聞いてあげるんですから、
樅のお願いも……聞いてくれてもいいんじゃないですか？剣丞くん」

欅の養子で、松乃にとっては孫にあたる。
まだまだ幼いが、文武に才能の片りんを感じさせる少女。
松乃から溺愛されており、ばあばに甘えればわがままが通ることを知っている。
反面、弱気な母欅に対する当たりは強く、心無い言葉を投げることもしばしば。
まだまだ生意気盛り。

表向きのメスガキ的ふるまいに隠れて、不思議な行動もちらほらと見せる。
本編のカギとなる人物。

「忘れるなよ。お前の一番は……我なんだからな」

近隣の大勢力に翻弄される弱小大名織田家の棟梁だった久遠。
織田家の存亡を懸けた桶狭間の戦いの最中に現れた天人新田剣丞。
ふたりの出会いがこの国の運命を大きく揺り動かしていく。

連合のリーダーとして剣丞の正室として傷つきながらも天下布武の道を行く。
それでも剣丞の前では一人の女の子として弱さを垣間見せることも。

越前奪還から一ヶ月、久遠は西国毛利征伐へと剣丞を送り出す。
鬼を滅ぼし天下統一を成し遂げるまで、ふたりの安寧の日は遠い……

「本当に……本当に、
私が今回の大将でいいんですか！？」

剣丞隊隊員Ｎｏ．００１。
刀を振るっての戦働きは得意ではないものの、
機転が利いて計算に強く、兵站のスペシャリストとして活躍する。
また人懐っこく明るい性格も彼女を隊になくてはならない存在にしている。

訓練の末にお家流を発動可能になったものの、
無数のひょうたんを発現させるだけで、今のところ効力は不明。

「そうですよ。
剣丞さまは、そこにいらっしゃるだけで意味があるんですよ」

剣丞隊隊員Ｎｏ．００２。
ひよ子やちい子の幼なじみで大変仲が良い。
そこそこ勇敢、そこそこ有能となんでも出来るタイプ。
真面目で、明るく、優しく、よく気がつく女の子。

剣丞隊起ち上げメンバーとして苦楽を共にしてきたひよ子との阿吽の呼吸は健在。
甲斐で学んだ治水技術を役立てるのは今！

「出来れば……
剣丞さま達には秘密にしておいていただけますと」

剣丞隊筆頭軍師。
隊の頭脳として政戦両略を司り、参謀として常に剣丞の傍に侍っている。
人呼んで『今孔明』……ただし本人は呼ばれるのを嫌がっているが。
パラメータは知性に全振りであり、鮮やかな智謀とは裏腹に目も当てられぬ運動音痴・非力。
「奥」管理剣丞隊支部でお小言担当。

雫と組んで二兵衛として戦国最高の戦略家毛利元就と謀略の火花を散らす。
ただ、顔色が優れないように見えるのは疲労のためなのだろうか……？

「まあ！　再会して早々に、
ハニー達と轡を並べられるだなんて！」

剣丞隊で主に鉄砲隊に下知し、鉄砲隊運用に力を発揮する。
戦術・戦略に通じる優れた将才を持つ。
外国語にもある程度精通しており、剣丞のことをハニーと呼ぶ。
天守教の信徒でレオという洗礼名を持つ。

牡丹（猪武者の意）ぶりは健在。
剣丞の目指すところを理解して切り込み隊長として道を開く。
今作でも頼りになる存在。

「まあ、剣丞さまが出鱈目なのは
今に始まったことではありませんが」

剣丞隊の軍師その２（副軍師的ポジション）。
詩乃と行動を共にすることが多く、共に頭脳労働を担当する。
穏やかで優しいがために、剣丞隊の濃い面子に振り回されることが多々ある。
梅と同じ天守教の信徒。

その才は詩乃に勝るとも劣らないのだが、大人しい性格からかどこか詩乃への遠慮が見え隠れする。
強敵毛利との激闘の中で軍師として覚醒することは出来るか。

「あれは人の御せるようなものではありません。
それこそ、あなた方の身を焼く炎となりましょう」

元ルイス・エーリカ・フロイス。日本名は明智十兵衛光秀。
前作『戦国†恋姫Ｘ』において本能寺で姿を消した後、南光坊天海として転生した。
謎めいた雰囲気を纏った金髪赤眼の少女。
挙措動作は上品で気品に満ちており、典雅、政戦両略、武芸にも通じている。

今回の毛利征伐には明智衆を率いて加勢。
外史を知る数少ない者として、城郭マニアとして（？）活躍する。

「え、その……剣丞さまなら、そういうのでも全然……」

ひよ子の妹。
転子とも幼馴染で共に幼少期を過ごした仲。
ひよ子に推挙されて剣丞隊で働くことになる。
温厚な性格で調整役が上手く、忙しい姉ひよ子を後ろから支える。

将兵からの好感度と交渉事に関する才を見込まれ、山陰道の要衝竹田城の城代に抜擢されている。
なお本人はプレッシャーで潰れそうな模様。

「鬼の野望を打ち破るのは、
連合の……光璃の役目」

甲斐・信濃を治める大勢力、武田家の棟梁。
『甲斐の虎』と称される戦略の天才。
口数が少なく表情も乏しいが、喜怒哀楽の判別は可能。
自分の気持ちに素直でいつのまにか剣丞のそばに寄ってきては甘えてくる。
あざとい。

今回の毛利征伐では武田勢の指揮を春日らに任せ、自身は秘密の行動をしている様子。
また、毛利の現棟梁である欅に対して思うところがあるようだが。

「ふふん。毛利がどんな奴か知らないけど、
あたいがいれば千人力なんだぜ」

武田四天王・次席で特攻隊長。
武田名物・赤備えを率いて、常に武田家の先鋒として激しく戦う。
強い敵と戦うことが大好き。個人的武勇でいえば武田家随一の実力者。
私生活では心と仲が良く、昌秀が作ったお菓子などを食べながらダベッている。
「～だぜ！」が語尾につくしゃべり方をする。

今回の毛利征伐では松平の武勇一番の綾那と手柄を競い合うことになる。

「ははは。やっておりますな、良人殿」

『不死身の鬼美濃』と呼ばれる、武田四天王の筆頭。
責任感が強く、落ち着きもある四天王の長女的立ち位置。
どんなことでもそつなくこなす天下の名将である。
若干古風な言い回しをする。

今回の戦いでも前線から離れた光璃の意図を察して前線指揮官として武田勢を動かす。

「さ、こなちゃん。
おにぎり、いっぱい作ったから食べて！」

武田四天王の一人で、天下の副将と名高い。
武田家の財政・食料を一手に引き受ける内政のプロで、いつも穏やかで人当たりが良い。
料理・お菓子作りが大好きで、みんなの胃袋をしっかり押さえているお母さん的存在である。
粉雪とは特に仲が良い。

武田兵二万と騎馬、小荷駄を率いて参戦。
今回の征伐戦も圧倒的な信頼感で兵站を担う。

「もちろんです！　毛利にどれだけ強いヤツがいても、
剣丞さまは綾那がお助けするですよ！」

松平勢、葵配下の驍将。
数多の戦場で活躍しながらも、傷ひとつ負ったことがない圧倒的な武勇を誇る。
相棒である歌夜と共にいることが多い。
感情豊かで年相応に無邪気なところもギャップな可愛らしい女の子。

松平勢として参戦した毛利征伐戦で、綾那は猛将吉川元春と斬り結ぶことに。
久々の強敵の出現に綾那の武人の血が滾る！

「敵が足を止めた今が好機です！
松平衆、進めーっ！」

綾那と並び徳川四天王に数えられる名将。
強兵三河武士の名に恥じない武闘派だが、
同時に思慮深いタイプであり、細かいところに気がつく気配りの達人。
穏やかに綾那を微笑みながら見守っている姉役だが、
その綾那からはむっつりスケベとからかわれている（間違ってない）。

毛利との戦に加勢する松平勢三千五百を葵の名代として率いる。
綾那に加えて粉雪という猪武者を抑えなければならないことに今から頭が痛い……

「ご主人様……すぐに参ります！」

葵より貸与される形で剣丞に仕えている草（忍者）。
伊賀衆の棟梁であり、命じられた仕事は常に完璧にこなす超一流の草。
またお守りを持った者同士の遠隔通話を可能にするお家流『句伝無量』は戦略の要となっている。
仕事柄か感情を表に出すのが苦手だが、実は感受性が強く、すごく乙女だったりする。

飛び加藤が、自身の『妙見菩薩掌』と酷似するお家流を使用したことを知り、
伊賀忍軍の汚名を晴らすべく、段蔵を追う。

「…………（グッ！）」

鉄砲を使った傭兵稼業を生業とする紀伊国雑賀衆の棟梁。
鈴木重朝は妹。
鉄砲の腕、物事の判断も優秀ではあるのだが、一切口を開かず、表情と動作で答える、変な女の子。
冷静……というかボーッとしている。
無表情無感情ではあるが、仕事はきっちりこなすタイプ。

中国での戦いでは毛利側の傭兵として連合に銃口を向けてくる。

「詩乃ちゃんたちとはとっくに戦ってるし。
お兄ちゃんの事は大好きだけど、お仕事はお仕事だしなー」

鉄砲傭兵雑賀衆の棟梁、鈴木重秀の妹。
無口な姉に代わり、八咫烏隊を指揮している。
姉とは違い、よく喋り、よく笑い、よく失敗し、よく悪戯する。
割といい加減な性格で、姉にもよく睨まれているが、全然懲りていない。

今回は敵として剣丞たちと戦うことになるが、仕事は仕事と意外とクール。

「せいぜい屍の上に生き残れよ、新田剣丞」

飛び加藤の異名を持つ凄腕の忍び。
かつて美空に仕えたことがあるが、あまりの怪しさから追放されてしまう。

神出鬼没と強力なお家流を武器に三度、連合の前に立ち塞がる。
中国征伐の死闘の中で段蔵の真の目的がいよいよ明らかになる……！？